満員電車でやたら汗だくになっているおじさんがいたり、ふっくらした体型の友達がタオルで汗をぬぐっていたり…

痩せている人より太っている人の方が汗かきだというのは、なんとなく想像できると思います。

「太ると汗かきになる」という言葉は良く耳にしますが、ちゃんとした理由があるのでしょうか?

またデブの人や肥満気味な人は汗の臭いがくさいと言われがちですが、こちらも理由があれば知りたいです。

今回、太ると汗かきになる理由と、肥満やデブの人は汗の臭いがくさい傾向にあるのか、調べてみました!

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そもそも、人が汗をかく理由とは?

気づけばかいている汗ですが、私たちがかく汗は以下の2タイプに分かれます。

  • 温熱性発汗
  • 緊張汗

 

温熱性発汗は暑い日にかく汗で、体温を調節するため脳が指令を出して実行する、一種の生理現象です。

そして緊張汗は呼び名のとおり、緊張や緊張からくるストレスが原因でかく汗で、暑くないのにやたら汗をかく人は緊張による発汗の可能性が高いです。

温熱性発汗は全身まんべんなく汗がでますが、緊張汗は脇や足の裏・手の平といった部分的に発汗する特徴があります。

 

くさい臭いを放つとされているのは”緊張汗”で、温熱性発汗によってかく汗は、ほぼ無臭です。

 

太ると汗かきになる理由!

”太ると汗かきになる”というのは思い込みではなく事実で、ちゃんとした理由もあります。

太っている人は痩せている人より、

  • 皮下脂肪のせいで体内に熱をため込みやすい
  • 運動不足気味の人が多い
  • 運動量に対し、酸素を吸う力が弱い

といった3つ理由が原因で、温熱性発汗が起こりやすくなっています。

さっそく各理由について詳しくみていきましょう。

 

皮下脂肪のせいで体内に熱をため込みやすい

太っている人は痩せている人より皮下脂肪が多いので、体内から熱が逃げにくくなっています。

温熱性発汗は体内の熱を下げるために行う生理現象なので、体内から熱の排出が必要になればなるほど活発になります。

つまり肥満になればなるほど(皮下脂肪が増えれば増えるほど)、汗をかきやすくなるというわけです。

 

運動不足気味の人が多い

太ると汗かきになる理由の一つに、日常生活における運動量が関係しています。

肥満の人は運動を避ける傾向にあるため、運動で上昇した体温を下げるために汗をかくことに慣れていません。

そのため太っている人は、ちょっとした運動でも大量の汗をかいてしまうのです。

 

運動量に対し、酸素を吸う力が弱い

肥満の人は運動不足などが原因で、一定の運動量に対して酸素を吸う力が弱っています。

体内に取り込む酸素の量が少ないと、無酸素運動をしている状態に近くなります。

無酸素運動状態が続くと皮膚の血流の悪化し体内の熱が放出されにくくなるため、脳が「大量の汗をかいて体温を下げろ」と指令を出すのです。

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肥満・デブの人は、汗の臭いもくさい?

温熱性発汗でかく汗はほぼ無臭ですが、太っている人が運動すると無酸素運動に近い状態になるため、これが臭い汗を作り出す原因になります。

無酸素運動を行うと体内で筋肉疲労の原因となる物質・乳酸が増殖し、たまった乳酸は汗にまざり体外へ排出されます。

乳酸はアンモニアなどと同じ臭いがキツイ成分なので、汗がくさくなるのです。

 

また肥満の人は食事量が多く”栄養過多”の状態になりやすいのも、くさい汗をかく原因の一つといえます。

栄養過多の状態になると汗の中に過剰摂取分の栄養が混ざるようになり、汗に潜む臭いの元となる細菌のえさになります。

そのため汗をかいた直後は無臭でも、汗の中で細菌が増殖して、くさい臭いを放つようになるのです。

 

ちなみに肥満の人は「自分が汗臭いかもしれない…」と思うことでストレスがたまり、臭いがきつい”緊張汗”をかいてしまう悪循環も起こりやすいです。

また40歳を過ぎて肥満気味の人は、加齢臭に汗の臭いが混ざり、臭いがより強烈になる可能性も…

 

肥満は健康面への悪影響はもちろん、見た目や体臭の悪化ってという点でも、百害あって一利なしですね。

 

汗の臭いがくさい人が即実行できる対策は?

肥満気味で汗の臭いがくさいと自覚がある人は、

  • 汗をかいた時を即拭きとる
  • なるべく汗をかかないよう努力する

といった対策が有効です。

 

汗をすぐに拭けば臭いの原因はなくなりますし、後々臭いの原因となる細菌の増殖も抑えられます。

また、汗をかかなければ臭いの原因そのものが発生しないので、くさい臭いは発生しません。

 

肥満気味の人は汗をすぐ拭ける清潔なタオルを常備し、ニオイが発生しやすい脇の下・胸・首まわり、背中を中心に汗を拭き取るようにします。

さらに汗の発生を一時的に抑えるため、

  • 汗の発生を抑える”制汗スプレー”
  • 体温を下げ、汗をかきにくくする”冷却シート”

などを準備しておき、汗をかく前や拭きとった後に使用すると臭いの防止に効果的です。

 

 

最後に…当たり前ですが、汗の臭い対策として最も有効なのは運動する習慣をつくり、今より少しでも痩せることです。

皮下脂肪が減り、運動量に見合った汗をかくことができれば、ワキガなどの病気でない限り、汗の臭いはマシになるはず。

痩せると汗の臭いがなるのはもちろん、健康増進も期待できると考えれば一石二鳥ですよね。

汗の臭いで悩んでいる人は汗を拭いたり臭いを抑える応急処置を実践しつつ、体質改善する努力をしましょう!

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