夏の風物詩として最も有名なのは花火ですよね!
海の近くで開催される花火大会から近所で楽しむ手持ち花火まで、楽しみ方は色々ですが、大容量の花火が使い切れなかった…なんて経験はありませんか?
今年中に使い切れなかった花火は、処分すべきか来年まで保管してもいいものか、悩みますよね。
そもそも、開封・未開封別の花火の使用期限ってどれくらいなのでしょう?
また、使わなかった花火を処分する場合はどのような手順で進めればいいのでしょうか?
花火の使用期限はどれくらい?
花火の袋には使用期限が記されていないため、今年余った花火はいつまで使用できるのか気になりますよね。
実は、花火には明確な使用期限が設けられていません。
工場で生産される時の目安では10年と定められているようですが、さすがに10年も花火を保管することはないかと思います。
そのため、余った花火は年を越して使ってもまったく問題ないと言えるでしょう。
ただし、花火を来年まで長持ちさせるには、正しい方法で保管した場合に限ります。
湿気が多い場所で保管して火薬が湿気ってしまうと、その花火はもう使用できなくなります。
また、未開封の花火の方がきちんと密閉されているので長期間保管が可能となります。
開封済みの花火は空気中の水分を吸い取り、湿気やすくなっているので保管の際は特に乾燥しないように気をつけましょう。
花火の使用期限をのばす保管方法!
花火の使用期限をのばすためには、とにかく湿気ないように注意することが大切です。
湿気を防ぐ保管場所と、保管する際の注意点をまとめます。
保管場所について
開封・未開封にかかわらず、花火は火薬の発火と湿気を防ぐことができる場所で保管するようにします。
火の気がないのはもちろん、湿気が少なく、暗く涼しい場所で保管するようにしましょう。
おすすめの保管場所
押入れ・クローゼット、床下収納、地下室 等(火の気がない冷暗所)
避けてほしい保管場所
- 外にある物置(温度が上昇しやすいため)
- 台所付近(火の気があるため)
- 風呂場付近(多湿なため)
保管方法について
未開封の花火は上記の場所に袋のまま置いておくだけでも十分湿度から守ってくれます。
開封済みの花火は湿気やすいので、保管する前に以下の湿気対策をしておきます。
新聞紙+シリカゲルで花火を包む
数本の花火を新聞紙の上に並べ、シリカゲル(乾燥剤・除湿剤)と一緒に包みます。
こうしておけば、新聞紙とシリカゲルが湿気を吸い取るので花火が湿気にくくなります。
先程おすすめした保管場所でシーズン中に保管するだけなら新聞紙のみで十分ですが、年単位で保管する場合はシリカゲルも使う方がいいかと思います。
シリカゲルはお菓子の袋に入っているものや100均で売られているものを使用しましょう。
花火の正しい処分方法
使用後の花火を捨てる時は、バケツに水をはって花火を浸けてからごみ箱に捨てると思います。
こうすることで花火の火を確実に消すわけですが、火を消す以外にも“残っている(かもしれない)火薬を水に溶かす”点でも水に浸けることは有効です。
火薬の成分のひとつである硫酸カリウムは水に溶けやすい物質なので、水に浸すことで火薬が発火するのをほぼ確実に防ぐことができます。
火が消えても花火の中に火薬が残っていて、なおかつ乾燥した状態だった場合、気温の上昇などで再び発火する可能性があります。
水に浸けないでゴミに出すと、ゴミ処理場で火薬に火がつき事故につながる原因になります。
たとえ未開封や未使用の花火を捨てる場合でも、使用後と同様にバケツに水をはり、最低でも1日以上は水に浸けて捨てるようにしてください。
また水に浸けた後、濡れた新聞紙で未使用の花火を包みゴミに出すようにするとより確実に発火を防げます。
当たり前ですが、海や公園で花火をする場合は、必ずバケツに水を汲んで持っていくようにしましょう。
もし、火薬が残っている花火をポイ捨てした場合、昼間の直射日光によって発火し、重大な事故につながる可能性だってゼロではありません。
花火を楽しむのは大いにけっこうですが、楽しんだ後の処理まできちんと責任をもって行いましょうね!
水に浸けた後の花火は燃えるゴミでOK?
使用済みで水に浸けた後の花火は、燃えるゴミとして出して問題ありません。
ただし、未使用・未開封の花火を危険物として扱う地域もあり、燃えるゴミでなく不燃ごみとして出さないといけない場合もあります。
未使用・未開封の花火を捨てる際は、各自治体に問い合わせて捨て方を確認するようにしてください。
花火は保管方法さえ正しければ、翌年も翌々年も楽しむことができます。
ただし、「何度も買いに行くのが面倒だから買いだめしとこう」なんて考え方はやめてください。
どんなに気をつけて保管しても、花火が湿気たり発火する可能性がゼロになることはありません。
“購入した花火は当日中に使い切る!”
この考え方を前提として持ち、仕方なく余ってしまった時に今回紹介した方法で保管してくださいね!
また、湿気ってつかなくなった花火を「どうせ火がつかないからいいや!」とそのまま処分するのも絶対にNGです。
一度購入した花火は、最後の処分まで責任を持って行うようにしましょう。