山椒をうなぎやてんぷらにかけて食べると、ピリッとした辛さと食欲をそそる香りがうまさを何倍にも引き立てますよね。

香辛料として色んな料理に使われる山椒ですが、実は多くの効能があることは知っていますか?

ただ、山椒は食べ過ぎてしまうとしびれなどの副作用を起こすこともあるので注意が必要です。

今回、山椒の効能や食べ過ぎによる副作用、しびれが起きる原因についてお伝えしたいと思います。

スポンサーリンク

山椒の効能まとめ

今でこそ香辛料のイメージが強い山椒ですが、昔は病気を治療するための薬として使われ、多くの人々を救っていました。

山椒は食物繊維や、カルシウム・鉄分といったミネラル類、ビタミンB群やビタミンEなどのビタミン類が豊富に含まれている万能食品です。

 

山椒に含まれる栄養素の中でも最も注目したいのが、

  • サンショオール、サンショアミン
  • ゲラニオール
  • リモネン
  • タンニン

と呼ばれる成分で、これらは漢方薬にも使われるほど健康に良い効果があります。

まず、山椒に多く含まれる上記4つの成分の効能について紹介します。

サンショオール、サンショアミド

山椒に含まれている辛味成分がサンショオールとサンショアミドです。

サンショオールやサンショアミドは脳に刺激を与えて活性化を促し、胃腸の働きを活発にします。

そのため、消化不良が原因で起きる胸やけや下痢などの防止、改善に有効です。

また、基礎代謝の向上や発汗効果もあるため、冷え性改善からダイエットまで幅広い効能が期待できます。

ゲラニオール

柑橘系の香りがするため、香水にも使用されることがある成分です。

主な効能は、抗菌・防虫作用や抗うつです。

抗菌作用が強い成分なので、ニキビや吹き出物の予防になりますし、体臭を抑える効果もあります。

リモネン

山椒以外に柑橘系の果実や果物の皮に多く含まれる成分で、山椒のツンとした独特の香りはリモネンによるものです。

リモネンの香りはリラックス効果が高いため、アロマオイルや飲料の香料、洗剤や化粧品にも使われています。

また、リモネンには発がん性物質を抑える作用も確認されているので、心身の健康維持に欠かせない栄養素といえます。

タンニン

タンニンはポリフェノールの一種で、山椒以外に緑茶やウーロン茶、紅茶などのお茶、ワインやコーヒーにも豊富に含まれる成分です。

強い抗酸化作用があるため、体内で老化の原因となる活性酸素の発生を抑えます。

活性酸素の発生を抑えることで、アンチエイジング効果を得られるのはもちろん、

  • 便秘解消
  • 動脈硬化予防
  • 心臓病予防

といった様々な効能が期待できます。

スポンサーリンク

山椒で舌がしびれるのはなぜ?

唐辛子やワサビと同じ香辛料として使われる山椒ですが、山椒のみの特徴として舌のしびれがありますよね。

しびれが起きるのは、山椒に含まれる辛味成分であるサンショオールが原因です。

サンショールには局所麻酔の作用があるため、食べ過ぎると口の中でも特に敏感な舌がサンショオールの刺激に反応してしびるのです。

 

また、サンショオール以外にキサントキシンという痙攣毒を引き起こす成分も含まれています。

痙攣毒といっても毒性が強いのは魚類のみで、人間に対しての毒性は大量に摂取しない限り無に等しいので安心してください。

ただ、痙攣性の刺激は受けるのでサンショオールとともにしびれの原因になります。

 

しびれを防ぐ方法は?

山椒によるしびれを防ぐ方法はただ一つ、“食べ過ぎないだけ”です。

どれくらいの量で舌がしびれるのかは個人差があるので一概に言えませんが、しびれを防ぐ適量を見極めることが大切です。

一度しびれた後にまた山椒をかける時は、以前よりも摂取量を少なくして適量を探ってみてください。

 

また、しびれが起きた後、症状を緩和したい時に有効なのは牛乳やヨーグルトの摂取です。

乳製品を摂取すると乳脂肪が舌全体を覆うので、山椒の刺激を抑えしびれを緩和します。

 

しびれ以外で気をつけたい!山椒食べ過ぎによる副作用は?

山椒は辛味成分の刺激により脳や胃腸の働きを活性化する作用がありますが、食べ過ぎは逆効果です。

たとえば、胃腸への刺激が強すぎると、下痢や嘔吐などの副作用が起こります。

また、稀にですが脳への刺激が強すぎた場合は意識障害や酩酊状態など重度な副作用が起きることもあります。

 

これらの副作用は、よほど大量に山椒を摂取しない限り心配する必要はありません。

ただ、食べ過ぎによる副作用があることは確かなので、山椒の過剰摂取は控えるようにしましょう。

昔は薬として使われていた山椒だけに、用法用量は守りましょうね!

 

 

普段、調味料の一種として何気なく使っている山椒ですが、特徴的な辛みや香りにはたくさんの効能があることが分かりました。

近年、山椒は世界各国で注目されていて、ぴりっとした辛みがワインやビールと相性抜群なので海外のレストランでも日本産山椒が料理に使われています。

今後、山椒の健康面においての魅力が伝われば、世界中で需要がさらに高まるかもしれませんね。

 

私たちの食卓でも、山椒はうなぎやてんぷら以外に、スパゲッティーや汁物などにかけても違った味わいになり美味しく頂けます。

胃腸が弱った時や疲労が溜まった時、普段の料理に山椒を一振りして活力をとり戻してくださいね。

スポンサーリンク