片方だけの鼻づまりは、地味にしんどいですよね。
両方の鼻が詰まっているわけじゃないので息はできますが、なぜ片方の鼻だけ詰まるのか気になる人も多いと思います。
片方だけ鼻づまりするのは、生理現象から病気の可能性まで色んな原因があります。
今回、片方だけ鼻づまり起きる原因や即効でできる鼻づまりの対処法をお伝えします。
片方だけ鼻づまりが起きるのは生理現象だった!
そもそも、片方だけ鼻が詰まっているように感じるのは、ごく自然な生理現象といえます。
私たちの身体は1~3時間ごとに鼻の粘膜が左右交互に膨張するようにできており、常に片方の鼻から呼吸しています。
この、無意識のうちに機能する鼻を入れ替える身体の仕組みを“ネーザルサイクル”といい、
- 両方の鼻が同時に使えなくなるのを防ぐため
- 身体が消費するエネルギーを少なくするため
といった目的で行われています。
アレルギーや風邪といった症状がない時でも、なんとなく片方の鼻だけ通りが悪いと感じてしまうのはごく自然なことなんですね!
同じ側だけ鼻づまりが続くのは病気かも…
ネーザルサイクルが原因の鼻づまりであれば、2,3時間経つと通る鼻が変わるため、つらさを感じることはまずありません。
しかし、いつまでも同じ側の鼻が詰まっている時はつらさを感じますし、鼻の病気が原因の可能性もあります。
同じ側だけ鼻づまりが続く場合の原因についてまとめていきます。
アレルギー
花粉やハウスダストなど、身体に入ったアレルゲンを外に出そうと鼻水が出ることにより鼻づまりが発生。
たくさんのアレルゲンの侵入した方の鼻がより詰まっていると感じます。
副鼻腔炎・蓄膿症
鼻の奥にある副鼻腔が風邪のウイルスなどが原因で炎症を起こし、鼻水や鼻づまりを伴う病気です。
副鼻腔は左右両方の鼻の中に存在するので、片方の副鼻腔で炎症が起きた場合、片方の鼻だけが詰まります。
副鼻腔炎を治療しないで放置していると慢性化します。(慢性化した場合は“蓄膿症(ちくのうしょう)”ともいいます)
副鼻腔炎の症状としては、片方の鼻が詰まる以外に、頭痛や目の下に痛みを感じることがあります。
蓄膿症になると炎症が悪化して鼻の奥に膿が溜まることもあるため、悪臭がする鼻水が出たり、膿の影響で口臭が強くなります。
治療方法は、抗生物質と鼻水・鼻づまりを改善する薬の服用です。
鼻中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)
私たちは、大人になるにつれ鼻の中にある左右の仕切りとなっている軟骨(鼻中隔)が少しずつ曲がっていきます。
ほとんどの人は気にならないほどの湾曲ですが、湾曲が強い人は鼻中隔湾曲症と診断され、鼻中隔の歪みが原因で片方だけ鼻づまりが発生します。
鼻中隔湾曲症は女性より男性に多く、鼻づまりのせいで大きないびきをかく原因にもなります。
治すには手術が必要ですが、術後は鼻中隔が矯正されてまっすぐになるので鼻づまりは解消します。
片方だけ鼻づまりの解消法!
片方だけ鼻づまりが起きている時、即実践できて有効な解消法をお伝えします。
特に鼻水が原因で鼻づまりが起きている場合、今から紹介する方法でやりやすいものを試してみましょう。
鼻をかむ
鼻水をすするのは、鼻腔に鼻水が溜まり副鼻腔炎になる可能性が高くなるため絶対にNGです。
また、鼻をかむ時も勢いよく一気にかむのは、耳が痛くなったり鼻血が出る原因になります。
5~6割の力で、小刻みに鼻から息を出してかむようにしましょう。
呼吸法で鼻づまりを緩和
大きく深呼吸をおこない、息を吐ききった後に鼻をつまみ限界まで息を止めます。
この時、頭を2秒ほどかけてゆっくりと上下に振るのがポイントです!
鼻をタオルで温める
鼻を温めると、血流が良くなるため鼻孔がひろがり呼吸しやすくなります。
お風呂に入っている時に温めると、より効果的です。
鼻うがいをする
ぬるま湯500mlに対し4gの割合で食塩を溶かし、片側の鼻からそれを吸って口に出す方法で行います。
慣れるまでは勇気がいりますが、シリンジなどを使うとやりやすいのでおすすめです。
鼻うがいは1日1回で十分な効果が期待できます。
何回もやりすぎると鼻の粘膜に負担がかかり鼻の機能低下の原因になので、多くても2、3回までにしてください。
ツボを押して解消
ツボ押しによる鼻づまり解消には“迎香(げいこう)”“睛明(せいめい)”がおすすめです。
- 迎香 → 小鼻の膨らみの脇(左右にある)
- 睛明 → 鼻の付け根と目頭の間(左右にある)
手を温めたり、温かいタオルの上から揉むように押すとより効果的です。
詰まっている鼻側を上にして横向きに寝転ぶ
なにもしなくても良い最も簡単な解消法です。
横向きに寝転ぶと、重力によって鼻水が下側に移動するので、詰まっている側の鼻どおりが回復します。
寝苦しいときなどに有効ですが、長く横向きになると今後は下側が詰まるので、一時しのぎにしかなりません。
私も気がつくと片方だけ鼻づまりしていることがあるので、原因がずっと気になっていました。
私の場合、ほぼ気にならない程度の鼻づまりなので、おそらくネーザルサイクルだと思いますが…
生理現象による鼻づまり以外は、早めの治療が大切です。
花粉症や風邪はもちろん、副鼻腔炎や鼻中隔彎曲症も早く治さないと悪化して厄介な病気の引き金になることもあります。
いつまでも片方の鼻だけが詰まっている時は、他に症状がなくても早めに病院を受診してくださいね。