37℃以下なのに熱っぽい…こんな症状で悩んでいる人はいませんか?
一般的に37℃以上だと”熱がある”と言われますが、元々平熱が低い人に関しては36℃台でも十分熱があるといえます。
きちんと自分の体調を把握するには平熱がどれくらいか知ることが大切ですが、そもそも平熱の平均って何℃くらいなのでしょう?
また、男性と女性では平熱の数値に差があるのか、体温が低いとどんなデメリットがあるのかも知っておきたいですよね。
平熱の平均はどれくらい?
医学的に“平熱”と呼ばれる体温の定義は36.5℃以上37.0未満と考えられています。
37℃を超えると発熱と考え病院へ行こうと思いますが、実は日本人の体温の平均は36.6~37.2℃となっています。
数値だけでみると、37℃は平熱と呼んでもおかしくない体温ですよね。
そのため、平熱の平均がどれくらいか知り、その数値を自身に当てはめて熱があるかどうか判断するのはあまりおすすめできません。
日本人の体温の平均を見ると分かるように、37℃が理想体温の人も大勢います。
一般的に言われる平熱の定義や、体温の平均はあくまで大衆向けに公表されている数値と考えましょう。
自分自身の体温の平均を知ることが大切!
体温は個人個人で差が激しいのはもちろん、朝から夕方にかけて上昇し寝るまでに少しずつ下がっていくため、測定する時間帯によって変化します。
自分の平熱の平均をきちんと把握するには、健康な状態の時、朝・昼・夜に体温を測定して時間帯別の数値を知っておくことが大切です。
ただ、仕事や学校などで1日3回、毎日体温を測定し続けるのは難しいと思います。
期間についても、数日間測定しただけでは正確な数値とはいえないので、
- 同じ時間帯に一日最低2回(朝と夜)
- 週2日以上
- 2カ月間
上記の基準で測定して、平熱の平均を算出しましょう。
また、加齢や体重の変化によって平熱は変化するので、定期的に測定し直すことも大切です。
ダイエットや筋トレなどで体重が変化した時や、そうでなくも2、3年に一度は同じ方法で体温の平均を算出し、自分の平熱を改めて知るようにしましょう。
熱があると考えるのは何℃から?
医学的な平熱を基準で考えると37.0℃以上は熱がある状態になりますが、自身の平熱の平均が37℃台だと37.0℃は平熱なので健康そのものですよね。
熱があるかどうか、正確に判断したい場合は平熱より何度体温が高いのか考えてみましょう。
体温が平熱の平均より+1℃高い場合は微熱、+2℃以上になると発熱と考えます。
また、熱が出ると体温の上昇以外にも頭がボーっとしたり、寒気などの症状も起きます。
体温と体の不調を総合的に判断して、熱があると考えるといいかと思います。
ただし、平熱なのに熱っぽい症状がある場合、“熱がないから病院はまだいいかな”と思わないようにしましょう。
熱がないのに熱っぽい症状が続くのは明らかに異常なので、きちんと病院で原因を特定してくださいね。
男性・女性で平熱の平均は変わる?
平熱が人によって違うのは、個人の体質が最も大きく関係していますが、性別によっても平熱の平均が若干異なります。
一般的には、女性より男性の方が平熱の平均が高いです。
理由は筋肉量の多さにあり、筋肉が増えると基礎代謝(生命維持に必要な最小限のエネルギー量)も高まるため、平熱は平均より高めになります。
女性より男性の方が筋肉質な方が多いので、平熱の平均も必然的に高くなるというわけですね!
ただし、筋肉質な男性でも体温が低い人はいますし、その逆もあり得ます。
あくまで、人による平熱の違いは個人の体質による影響が大きいことを覚えておきましょう。
平熱が低いとデメリットはあるの?
現在は、クーラーの使い過ぎやインターネットの普及による運動不足などが原因で平熱が極端に低い低体温の人が増えています。
低体温とは平熱が36℃以下の状態であることをいいます。
体温が低いと血行不良が起きるため、
- 冷え性
- 免疫力の低下
- 代謝の低下
といった様々なデメリットをもたらします。
また、平熱が低い状態を改善しないと、
- 疲れやすい
- 太りやすい(痩せにくい)
- 不眠
- 便秘
- むくみ
- 頭痛や腰痛の慢性化
- 肌のトラブル
- 月経のトラブル
- 生活習慣病やがんのリスクが高まる
上記のような、様々な症状や病気のリスクが高くなります。
平熱を高くするために大切なのは、筋肉量を増やし基礎代謝を高めることです。
30分のウォーキングだけでも十分効果的なので、適度な運動を毎日継続して行うよう努力しましょう。
併せて、体温の低下を防ぐため、温かい飲み物を飲む習慣を作ったり、毎日湯船に浸かり体を温めるのも効果的です。
低体温の人は、元々は平熱が高かったのに生活環境によって下がってしまった場合がほとんどだと思います。
筋肉量を増やし、体温が低下しないよう意識して生活するだけでも平熱は少しずつ高い状態に戻ってくれるはずです。
現代、低体温の人が急激に増えているため、平熱の平均は昔に比べてだいぶ低い数値になっていると予想できます。
低体温の人は、まず平熱が36.0℃以上にキープできるよう生活環境を改善していきましょう。
ちなみに、平熱が日本人の平均体温より極端に高い方は低体温の方同様に注意が必要です。
高血圧や自律神経失調症の他、糖尿病や甲状腺の病気など何らかの病気を患っている可能性があります。
成人後、体型の変化がないのに平熱がどんどん上がっている場合、一度病院で検査してもらうことをおすすめします。