学校、幼稚園・保育園の運動会は、子供本人だけでなくパパやママ、おじいちゃん・おばあちゃんにとっても楽しみな行事の1つですよね。

一昔前は運動会といえば秋開催が定番でしたが、最近は春(5月・6月)に開催する学校も増えてきています。

春の運動会は5月が定番ですが、中には梅雨の季節である6月に運動会を開催するところもあるので、なぜ6月に変更したのか理由が気になります。

今回、運動会を秋から春へ変更したのはなぜか、6月に運動会を開催するメリット・デメリットと併せてまとめていきます。

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6月、梅雨の時期に運動会を開催するのはなぜ?

昔ながらの秋ではなく、開催が難しくなる梅雨の時期になぜ運動会を開催するのか、そのヒントは北海道にありました。

北海道では6月になっても梅雨入りせず天候が安定していますし、5月より夏に近づいている分、気温が高くなり運動日和の日が多くなります。

逆に運動会を秋に開催すると雪などで天候が悪化し、運動会が中止になる可能性が上がるのです。

 

北海道以外の地域でも6月に運動会を開催する学校は増えている

最近は北海道以外の地域でも、春(5月下旬~6月中)に運動会を開催する学校や幼稚園・保育園が増えてきました。

東京都内の小学校ではおよそ半数以上が春に運動会を開催していて、5月ほど多くはないものの6月に運動会を開催するところもあります。

 

なぜ北海道以外でも6月に運動会を開催するところが増えたのか、その理由は北海道と同じく天候が関係しています。

運動会シーズンとされる9~10月は、残暑がまだまだ厳しくて熱中症リスクも高まります。

熱中症で学生や園児に倒れられると大変なので、熱中症のリスクが少なく半袖でも過ごしやすい季節である5~6月が運動会の開催時期に選ばれたのです。

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運動会を秋から春へ変更した、もう一つ理由が”学校都合”

運動会が秋から春へ変更になった理由は、天候以外に学校の都合も関係しています。

春に運動会を開催するようになったきっかけの一つが、週休2日制の導入です。

昔は月曜~隔週土曜まで授業時間が設けられていましたが、完全週休2日制になり土曜日の授業時間が確保できなくなりました。

そこで運動会の開催時期を学校行事が集中している秋から、行事が少ない春に変更することにより授業時間の確保に繋げたのです。

 

また春に運動会が開催される背景には、受験追い込みシーズンの有効活用や2学期制の導入も関係しています。

 

受験追い込みシーズンの有効活用

学校によって異なりますが、早いところでは中学受験は11月・高校受験は1月半ば・大学推薦入試は11月頃から開始されます。

小・中・高関係なく9月から10月は受験生がラストスパートかけたり、本格的に勉強を開始する”受験追い込みシーズン”です。

 

秋に運動会を開催すると予行練習に時間を割くことになり、必然的に学校での勉強時間は減ってしまいます。

”9月(10月)に運動会、11月から入試”なんてスケジュールは受験生にとっては酷だと判断したため、運動会を秋から春へ変更する学校が増えたのです。

 

2学期制の導入

昔の学校は1年3学期制が当たり前でしたが、現在は子供にゆとりある時間を過ごしてもらうために1年を前期・後期に分け、2学期制を導入している学校も増えています。

2学期制の学校の場合、1年の流れが以下のように変わります。

  • 春休み
  • 前期:4月~10月上旬
  • 秋休み
  • 後期:10月中旬~3月

※春休み・秋休み以外に、前期の中には夏休み、後期には冬休みの長期休暇が含まれています

 

2学期制の学校が秋に運動会を開催する場合、秋休みやテスト期間などと重なってくる可能性がありスケジュール調整が大変になります。

日程調節しやすく、尚且つ過ごしやすい季節に運動会を開催できるよう、秋から春へ運動会の開催時期を変更したのです。

 

6月に運動会を開催するメリット・デメリットは?

なぜ運動会の開催時期を秋から春へ変更したのか理由が分かったところで、6月に運動会を開催するメリット・デメリットをまとめていきます。

 

メリット

6月は秋(9月)に比べて天候災害に遭うリスクが低くなります。

実際に平成に起きた天候災害の件数を6月と9月で比べると

  • 6月 ⇒ 13件
  • 9月 ⇒ 35件

となっており、6月の天候災害の件数は9月の約1/3となっていました。

 

そもそも秋は台風の季節で、年間を通して最も降水量が多く突風や竜巻の被害も報告されています。

また6月の平均気温は9月に比べて低いので、必然的に熱中症のリスクも下がります。

単純に考えて9月より6月の方が、天候面のメリットが大きいのです。

 

デメリット

6月の後半に近づくほど梅雨入りの可能性が高くなり、雨天中止の確率が上がるのが最も大きなデメリットです。

ただ天候以外に6月は新クラスになって2ヶ月程しか経っていないため、クラス全体がまとまっていないこともデメリットの一つといえます。

運動会をきっかけにクラスの絆が深まるといいのですが、絶対に運動会がプラスに働くとは言い切れませんよね…

 

 

春に運動会を開催する学校や幼稚園・保育園は近年増えてきているものの、まだまだ秋に運動会を開催するところは多いです。

運動会の開催季節が春でも秋でも、地域や校風によって一長一短あるのは確かなはず。

学校側が秋より春に運動会を開催する方が生徒・学校にとってメリットがあると判断した時、運動会の開催時期が変更になるのかもしれませんね。

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