いつもポーチに入れているリップクリームがなくなっていて、焦った経験はないですか?
リップクリームがないと唇がカサカサになるので、リップ代わりにハンドクリームを唇に塗る人がいるかもしれません。
ハンドクリームは手、リップクリームは唇と用途が違うので、含まれている成分も違うはず。
もしハンドクリームの中に唇に良くない成分が含まれていれば、リップ代わりに唇に塗るのは危険ですよね!
今回リップ代わりにハンドクリームを使っても良いのか、成分の違いから考察していきます。
ハンドクリームをリップ代わりに唇に塗るのは危険?
ハンドクリームの使用上の注意欄に「唇に塗るのは禁止」と記載されていないので、リップ代わりにハンドクリームを唇に塗る行為自体は禁止されていません。
ただ「傷・はれもの・湿疹がある箇所には使用しないこと」と記載されているため、この条件は唇に塗る場合も当てはまります。
唇に傷やはれものがある場合、症状が悪化する危険があるので使用を控えましょう。
当たり前ですがリップ代わりにハンドクリームを唇に塗るのは、一時的な応急処置としての話です。
ハンドクリームは手に塗るために成分が調整された商品なので、常用はもちろん塗り過ぎも避けてください。
もしハンドクリームをリップ代わりに塗った時に異変が生じた場合、唇に塗ったリップクリームを急いで洗い流してください。
乾燥が気になるかもしれませんが、ハンドクリームの成分が身体に合っていない証拠なので、いつものリップクリームを塗るまで唇はすっぴんの状態にしておきましょう。
ハンドクリームは口の中に入るとリスクがある?
ハンドクリームを唇に塗ると、知らないうちに唇についたハンドクリームが口の中に入る可能性があります。
大量のハンドクリームを飲み込むと体質次第で吐き気や嘔吐を催す人がいますが、リップ代わりに唇に塗る程度の量なら危険性はかなり低いです。
大量に飲み込んだ時のリスクはリップクリームも同じなので、過度に心配する必要はないでしょう。
ただし、カンフル配合のハンドクリームは体調不良を引き起こす可能性が若干高くなります。
カンフルは血行促進や抗炎症作用があり、荒れて炎症が起きている肌に絶大な効果を発揮しますが、一定量飲み込むと
- 口の中や胃の熱感
- 吐き気や嘔吐
といった体調不良を引き起こし、重症になると痙攣や呼吸不全、昏睡状態に陥る可能性もあります。
カンフルは一部のリップクリーム(薬用リップ)にも含まれる成分なので、ハンドクリームに限って危険なわけではないですが…
リスクは少しでも減らしたいので、カンフル入りのハンドクリームをリップ代わりに使うのは避けるようにしましょう。
ちなみに「リップを塗るとなぜか体調が悪くなる」「リップが合っていない気がする」なんて人は、リップリームに含まれるカンフルが原因かもしれませんよ!
ハンドクリームとリップクリーム、成分の違いは?
ハンドクリームとリップクリームの成分はほぼ同じで、ハンドクリームのみに含まれる成分・リップクリームのみに含まれる成分はありません。
ハンドクリーム・リップクリームで比較するより、同ジャンルの別製品で比較した方が成分の違いが目立つくらいです。
ハンドクリームとリップクリーム、両方に含まれる主な成分がこちら。
- ヒアルロン酸
- シアバター
- ミツロウ
- ビタミン類
- グリセリン
ヒアルロン酸は肌に含まれている水分をキープする役割があり、肌の乾燥を防ぎます。
またシアバター・ミツロウ・グリセリンは保湿成分として、多くの化粧品に使われています。
保湿成分の中でもシアバターとミツロウは天然由来の成分なので、主にオーガニック系のハンドクリーム・リップクリームに含まれることが多いです。
リップクリームはハンドクリームより油膜を作る成分の含有量が多い!
唇は他の皮膚と比べ乾燥しやすくなっているため、保湿成分で潤しても、すぐに乾いてしまいます。
そのため含まれる成分はハンドクリーム・リップクリームともに大差はないですが、油膜を作る成分の含有量で比較するとリップクリームの方が多くなっています。
ただハンドクリームは唇より広い面積に塗ることが多いので、リップクリームに比べて伸びが良い特徴があります。
唇の乾燥防ぐ効果が高いのはリップクリーム、塗りやすいのがハンドクリームのメリットといえるでしょう。
ちなみにリップクリームがない場合の応急処置として、ハンドクリーム以外にワセリンや乳液もリップ代わりに使えます。
ワセリンや乳液もハンドクリームと同じく、唇を乾燥から守る力はリップクリームに劣りますが、“何も塗らない状態よりマシ”程度の乾燥対策として有効といえます。
リップクリームもハンドクリームも手元にない場合、リップ代わり候補の一つとして使用を検討してくださいね!