外での作業中・アウトドアを楽しんでいる最中などに、蚊に刺されたらたまったものじゃないですよね。
また蚊を媒介とするウイルス性の病気「デング熱」の2019年最新の発生状況も気になります。
今回2019年は例年に比べて蚊の量が多いのか予想するとともに、2019年のデング熱流行についても考察していきます。
早めに蚊の量とデング熱の流行をチェックし、2019年の夏は蚊の心配なく乗り切りましょう!
蚊の量が多くなる場所と条件
2019年は例年と比べて蚊の量が多いか探るため、まず蚊の量が多くなりやすい場所と、その条件についてみていきましょう。
蚊が発生する場所や条件は、以下の2通りあります。
- 気温が20℃以上であること
- 水溜りが多い場所であること
蚊は気温が10℃以下になると冬眠をして動かなくなりますが、気温が20℃以上になると吸血活動に励むようになります。
蚊が発生する場所は蚊が産卵する場所、そして蚊が卵~成虫になるまで過ごす水溜りです。
蚊の幼虫(ボウフラ)はサナギになるまで、ずっと水溜りの中で過ごします。
水溜り付近にはサナギからかえったばかりの蚊・産卵に訪れた蚊が集結するため、蚊の量は必然的に多くなります。
2018年、蚊の量は多かった?
2018年は蚊にとって”最悪の環境”が揃っていたため、例年と比べて蚊の量は少なくなっていました。
蚊にとっての”最悪の環境”はこちら。
- 記録的な酷暑
- 猛暑による水溜りの枯渇
2018年夏の東京都の気温は連日連夜30℃超えとなり、7月23日には最高気温39℃を記録しました。
また降水量は平均値の153.5mmより遥かに少ない107.0mm(2018年7月)で、日照時間は平均153.5時間を超える227時間でした。
蚊は気温30℃で活動が鈍くなり、35℃以上になるとほとんど動けなくなります。
さらに2018年は雨が降らず太陽が照っていた時間が長いため、水溜りもできなくなり、蚊の量は例年に比べて少なくなったのです。
2019年、蚊の量は例年に比べ増える?減る?
2019年の蚊の量は例年通り、もしくは去年よりも多くなると予想します。
蚊の量が去年に比べて多くなると予想する根拠は”エルニーニョ現象”にあり、2019年の夏は気温は低く、降水量が多くなると予想されているためです。
エルニーニョ現象とは、熱帯太平洋の東部で海面温度が上昇して起こる気候変動のこと。
2019年はすでにエルニーニョ現象の影響が出始めており、オーストラリアでは最高気温46℃を記録しています。
日本がうけるエルニーニョ現象の影響はオーストラリアと逆になるため、2019年は冷夏で降水量が多くなる可能性が高いです。
例年に比べて気温が低く雨の日が続くということは、蚊にとって活動しやすい気候条件がバッチリ揃うため、蚊の量は例年通り、もしくは2018年より多くなると予想できるのです。
デング熱の症状と、2019年の発生状況
デング熱ウイルスに感染すると3~7日の潜伏期間を経て、38~40℃の高熱・関節痛などの症状が現れます。
軽症であれば2~7日後に治るものの、重症になると全身に出血を伴い死亡する可能性もあるので、毎年夏は流行が危惧されています。
蚊の量とともに2019年のデング熱発生予想も気になりますが、デング熱は2019年もすでに広がりをみせ始めています。
パンデミック(ウイルスが爆発的に広がり感染者が増える)状態には現時点ではなっていませんが、2019年だけでも以下のように世界各国で発症が確認されています。
2019年にデング熱発症が確認された国
- カンボジア
- 中国
- ラオス
- マレーシア
- フィリピン
- シンガポール
- ブラジル
- タイ
主に温かい国を中心に広がりをみせていますが、もし2019年中にデング熱発症が確認された国へ出かけるのなら、虫よけなどの対策を忘れないようにしましょう。
2019年、日本のデング熱発生予想
日本でのデング熱の発生予想ですが、毎年デング熱の発生件数を記録している東京都感染症情報センターによると、2018年にデング熱発症を確認ができた患者数は60人とのこと。
日本の現在の人口は約1億3千万人なので、超単純計算で200万人に一人が感染していたことが分かります。
毎年発生件数は非常に少ないものの、警戒するに越したことはないといえるでしょう。
日本にはデング熱ウイルスを所有している蚊の一種である”ヒトスジマカ”が生息していますし、デング熱が流行した2014年は、およそ160人の発症が報告されています。
2019年は蚊の量が例年と同じ、もしくは多くなると予想できるので、デング熱の患者も2018年より増える可能性が高いです。
極端に心配する必要はないですが、全国どこでも100%安全な場所はないので
- 室内では蚊取り線香を炊く
- 屋外に出る時は虫よけスプレーをかける
- 蚊が大量発生する草むらや水溜り付近に近づくのを避ける
といった必要最低限の蚊に刺されたい対策は行いようにしてくださいね!